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【専門医試験対策】多発性極部網膜色素上皮症状(MPPE)

多発性極部網膜色素上皮症状(MPPE)についてです。

 

MPPEは基本的にCSCがいっぱい出てくる、CSCのヤバイ版というイメージです。

 

CSCと違って漏出点が多数あり複数箇所出てきて、両眼に病変を生じます。
アーケード血管より周辺部にも漏出点があることがあるので周辺までしっかり観察が必要です。

CSCと同様に脈絡膜の透過性の亢進がありICGAで確認できます、またOCTでは網膜下にフィブリンの析出や脈絡膜の肥厚がみられます

 

 

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ステロイドの内服などCSCと同様に血管透過性の亢進を引き起こすような原因がある場合があり、ステロイドパルス後に発症する例なのが報告されています。

治療は漏出点に対するPCで、SRDが遷延したり黄斑近くの漏出点にはPDTを行います。
以上のように、眼底にCSCがいっぱい出てくる病気というイメージで覚えておくと良いと思います。

 

 

MPPEで覚えておくことはこの程度でいいと思うのですが、よく似た名前の疾患で急性後部多発性斑状色素上皮症(APMPPE)という疾患もあるのでゴッチャにならないように注意です。

APMPPEはMPPEと全く違う疾患です。

APMPPEはまた後日まとめますが、ぶどう膜炎の中の白点症候群の中の一つです。

白点症候群の中には下記があり、APMPPEもこの仲間の一つということくらいは覚えておくと良いと思います。
ちなみに下記の疾患は数字が大きくなるほど重症度が高くなります。急性発症の白点症候群ではAPMPPEがMEWDSよりも重症ということですね。

 

 

急性発症のもの
① MEWDS
② APMPPE
慢性発症のもの
①網膜色素上皮炎
②点状脈絡膜上皮症
③汎ぶどう膜炎を伴う多発性脈絡膜炎
④地図上脈絡膜炎, / 線維化増殖を伴う多発性脈絡膜炎